渡辺准教授がWorld Architecture Community 22cycleにてWinnersのひとりに選ばれました

2016年4月25日(月)
投稿部門毎に優れた建築デザインを選出する「 World Architecture Community(2008年~)」において、この度REALISED(実現した建築部門)でシステム工学群 環境建築デザイン研究室 渡辺 菊眞 准教授がデザインした「宙地(そらち)の間-日時計のあるパッシブハウス」が選ばれました。

本選出作品は、家の中に日時計があることが大きな特色です。
この日時計では屋根の上部から降り注ぐ太陽光線が時計の針の役目を果たします。時計盤は逆アーチ状に白いテントシート(手幕)を貼ったものです。幕を支える木の梁は30分間隔で時刻が分かるように設置されています。このアーチを作り出すために、2つの6角形を90度ずつずらして重ね、水車のような12角形架構をつくることで実現しています。それにより、光線が直接指し示す表側からはもちろん、裏側からも時刻を知ることができます。日時計が成り立つために屋根は緯度と同じ勾配を持ち、建物は真南を向いています。また、南の大きな窓とその上の庇で日差しの受け入れを季節ごとに制御しています。

太陽光を家内部にPassive(受動的)に取り入れながら建物そのもので制御し、適合させることにより夏は涼しく、冬には暖かい快適な室内環境をサポートしています。

渡辺 菊眞 准教授は
「残念ながら今私は高知で一人暮らしですが、家族はこの家に住んでいます。
日時計は時間を見ることだけが目的ではなく、天体という大きな存在に支えられて生きていることを忘れないために設置しました。宇宙に住んでいることを実感できる家だと思います」と語っています。