JUDI四国
20th

四国の

微笑みの

風景

四国をデザインしている人々

林茂樹さん(徳島県)

  1. 箇条書き項目 現在どんな仕事をされていますか?


ごく一般的な建築の設計をしている。住宅が多いが、事務所など、いろいろなものを手がけている。


(1)西部農業共済組合



(2)春宵庵



  1. 箇条書き項目 仕事では、どんなところにこだわっていますか?


住宅はやっぱり、徳島県産材を使った木造住宅にこだわっている。

私の世代では四国の大学には建築学科が無かったので四国外の大学に行ったが、高度経済成長のときだから、大学の課題は、美術館や図書館が多かった。徳島に帰ってからは住宅がメインになったが、習っていない。そこで、建築士会に入って、勉強のために古い民家の調査を始めた。平野と山間地では間取りが違うし、同じ間取りでも地域によって加工や仕口に特徴がある。

徳島県でも県南の方に行くと台風が多いし、リアス式海岸で、すとんと山が海の中に落ちてるから土地が狭い。だから家の作りが小さくて、漁師町なんかほんとに小さな家がこうずっと並んでいた。一方、吉野川流域は藍染め産業が盛んだったので、その作業場があったり、吉野川の洪水に備えて敷地を石垣で嵩上げしたり、軒に避難用の船が吊ってあったりした。ほんとに地域地域の特性にあわせた家の作り方があることを勉強した。

そういうことを学んで行くと、安い外材ではなくて、やっぱり地場で育った木を使い、地場の塗り壁で、紙も地場で漉いたような紙を使いたいと考えるようになった。


  1. 箇条書き項目 これまでのJUDIの活動で面白かったものは?


愛媛県の茶堂と、別子銅山が面白かった。あの住友の産業遺跡っていうのはすごいね。インカ帝国みたいだった。


  1. 箇条書き項目 JUDI会員へのメッセージ


デザイン紀行で、いろんな所をたくさん見たが、まだまだ知らないことがいっぱいあるだろうから、もっと見て回って、地域というものをわかって、地域の個性を大事に、地域のデザインを考えたい。



 


林茂樹(はやし しげき)

株式会社 林建築事務所 主宰


 

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