JUDI四国
20th

四国の

微笑みの

風景

四国をデザインしている人々

山中英生さん(徳島県)

  1. 箇条書き項目 現在どんな仕事をされていますか?


実践を通して、学生に学びの場を提供している。自転車の走行空間の整備やサイン計画等、身近な街の問題に対する研究を主に扱っており、計画したことが社会に反映され役に立つことが多い。

(1)徳島大学キャンパスプラン


身近なデザインとして、大学内に建設されるキャンパスプランのデザインを学生と共に行っている。実際にはプロデューサーとして学生をサポートしながら、大学との調整役を担ってきた。イメージパースや模型を作り、社会実験なども繰り返すことで、出来上がったプランは今、大学のマスタープランとして徐々に完成に向かっている。このように実現する計画に向き合う機会を与えることで、学生の学びの場となっている。


(2)NPO法人港まちづくりファンタジーハーバーこまつしまの立ち上げから運営手法の構築

3年で空き家となってしまった小松島フェリーターミナルの施設の活用について、行政と市民の合同の検討会を立ち上げ、整理役としてNPOの活動基盤の構築に貢献してきた。旧フェリーターミナルでは、公民館やコミュニティーセンターのような形で、外国語学校、生け花教室など各種教室が催されるようになり、NPOではそれらの活動を支える貸館業務を行っている。そのうち常設のフリーマーケットとして経営することとなり、現在は年間約2700万円を売り上げるなど順調な経営を続けている。今後は、更なる展開として地域産物などの市場となる「市民市場」として再構築を検討している。


  1. 箇条書き項目 これまでのJUDIの活動で面白かったものは?


愛媛県の宇和に行った時が印象に残っている。地元の保存会のグループの方々がたくさん集まってくれて、一緒に現地を回って、自慢話,苦労話を聞くことが出来た。それまではメンバーでただ見に行くことだけだったので、現場で関わっている人たちの話を聞くことが楽しいと思うようになった。地元の普通のおばちゃんが出てくるのは初めてだった。


  1. 箇条書き項目 興味深い事例をおしえてください。


那賀町の鉄砲堰をお勧めする。土木遺産だが、林業が盛んだったころ,木材を小さな川に流し出す為に使われていた堰が残っている。


  1. 箇条書き項目 JUDI会員へのメッセージ


夢や野望をもち、活力ある団体にしたい。今のJUDI四国は当初のメンバーが退き始めた中、新しく若い人があまり入ってきていない。かつての自分たちがそうであったように、若者が魅力に感じるような夢が必要だと考える。全国組織であるJUDIの強みを活かして、他のエリアとの関わりなども図っていくことで、魅力を生み出すことが出来るのではないか。若い人をどんどん引き入れて、活力ある団体にしていきたい。



 


山中英生(やまなか ひでお)

徳島大学工学部建設工学科社会システム工学講座教授(専門:交通)