愛媛県八幡浜市の千丈川には、鉄筋コンクリートの下路アーチ橋としては、日本で現存最古といわれる明治橋があります。1930年(昭和5年)に竣工しています。

世界初のRC橋は1875年にフランスで、日本初のRC橋は1903年に日岡第11号橋が琵琶湖疎水に実験的に建設されていますので、この明治橋はRC橋の黎明期に架けられたと言っても良いようです。

 

橋長は25mと短いので、アーチの高さも低く、上横構(道路を横断する方向に、アーチ同士をつなぐ部材)がないので、すっきりしていますね。幅員は5m。

明治橋

1930

愛媛県八幡浜市

桁下は、縦横に桁が組んであります。橋脚部分には、最近のものと思われる落橋防止の補強がされています。

橋は立派なのですが、周囲の川の護岸はパッチワーク状態です(^^;)

親柱も立派ですね。昭和に架けられたのに「明治橋」という名前なのは、明治時代に木製トラス橋が架けられたときの名前を引き継いでいるからです。土木学会図書館に明治時代の木製の明治橋の写真があります。

構造:RC造下路アーチ橋

橋長:25.4m

幅員:5m

竣工:1930年(昭和5年)

古い橋なので、コンクリートの一部が剥落して鉄筋がむき出しになり錆びています。最近では海に近い場所にあるRC建造物の多くに同じ問題が発生していますね。

INDEX


三瓶隧道

1917



 

国鉄第二夫婦岩橋

1945

 

千賀居隧道

1905

 

明治橋

1930

 

美名瀬橋と旧東洋紡績赤レンガ倉庫

1933

 

旧川之石浦庄屋二宮家住宅石塀

江戸期

 

赤ヒゲ橋

明治期

 

八幡浜第一防空壕

1941

 

宮内川青石護岸

昭和初期