視点場、主対象、副対象
構造物をデザインする場合、それがどこから眺められることになるのか、考える必要があります。

牛深ハイヤ大橋は、海や岸壁から眺められることを考えてデザインされています。
牛深ハイヤ大橋(牛深市 熊本県)

橋を眺める場所が用意されていることもあります。
このような、眺める場所のことを「視点場」と呼びます。
眺める対象のことを「主対象」、その周囲の背景のことを「副対象」と呼びます。

日本三景のひとつ、天橋立は、股の間から眺めることになっています。
ここでは、手前の広場が「視点場」であり、天橋立(砂州)が主対象、その周囲が副対象です。

高知市の五台山からの眺望です。
視点場は、五台山の展望台です。しかし、主対象が何かというと、あまりはっきりしません。人によっては鏡川大橋(画面中央のアーチ橋)を主対象とするかもしれませんが、高知市街地が主対象だという人もいるでしょう。これといった特徴のない風景の場合、主対象がないということもあります。


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高知工科大学工学部社会システム工学科 重山陽一郎 shige@infra.kochi-tech.ac.jp