水準測量(Leveling)
- 水準測量の概要
- レベルと呼ばれる機器を用いて計測するのが普通である.このレベルは,2点間の高低差を計測できる.
- 2点にスタッフ(標尺)とよばれる目盛りのついた物差しを鉛直に設置する.2点の間にレベル(水平に保った望遠鏡と考えれば解りやすい)を据え付け,それぞれの標尺の目盛りを読み取れば,2点間の高低差が算出できる(下図参照).

- 測量方法
- B.M.1をスタートし,5つの測点を経由してB.M.1に戻る測量を考える.

- レベルは,測点間の中心に据え付け,整準する.
- スタッフを測点に立てる.
- スタッフは,レベルとスタッフと自分が一直線上に来るように鉛直に立てる.
- 次にスタッフをレベルに向かって接地点を中心に前後にゆっくりと振る.
- 読み取り終わるまで振り続ける.
- 前視・後視を視準し,目盛りを読み取る.
- スタッフは前後に振られている.
- 最も値の小さくなるところが,鉛直状態といえるので,その値を読み取る.

- 誤差の調整方法
- B.M.1を出発し,地盤高を計算しながらB.M.1に戻ったとき,地盤高は±0とならなければならない.しかし,誤差を含んでいるので0とはならない.この誤差を閉合差という.
- この閉合差を距離に応じて各測点に振り分けて,誤差を調整する.
- 閉合差をEとする.
- 各測点間の距離をL12~L51とする.
- 各測点間の距離の合計をLLとする.
- 測点2の補正値Cは次式で計算できる.
- 測点3の補正値Cは次式で計算できる.
- C = - E * ( L12 + L23) /
LL
- 以下同様に調整する.