景観デザイン > 課題3「事例見学」の説明
課題3「事例見学」
景観デザインの優れた事例を見学し、レポートしなさい。
- A2サイズの紙1枚に、以下のものをレイアウトして提出すること
- 平面図、断面図(両方)
- スケッチ1~3枚
- 評論文1000字程度
- 氏名、ID(表面に記入)
- パンフレットや写真などを参考にしても良いが、それらの切り張りは不可。トレースはOK。
- 現地の写真(対象と自分の両方が写っているもの)を裏面に張り付けること。

課題の目的
優れた風景をつくりだすためには、まず優れたものを数多く見学する必要があります。この機会に、あちこちを旅行し、旅先で出会った優れた景観をレポートしてください。ほとんどの人は、景観の美しさについて意識的に注意を払いながら、環境を眺めたことがないと思います。デザインの勉強では、現場を見に行くということが非常に大切です。事例見学に出かけましょう。
これからLecture Classで身に付ける知恵(風景を見る目、語る言葉) とWorking Classで覚える技術 (スケッチや図面の描き方) を使って景観をレポートしましょう。今までは「あそこがとても良かった」「ここはイマイチだった」で終わっていたとおもいます。今回は、何故良かったのか?どのように良かったのか?ということをしっかりと説明してください。

何処に出かけるか?
ゴールデンウィークに遊びに(旅行に)行く場所をまず考えましょう。つぎにその近くにある景観的に優れた事例を調べて見に行きましょう。
参考文献
- 「景観デザイン規範事例」国土交通省(書籍もありますが、ホームページにもPDFが公開されています:下記)
- 道路・橋梁・街路・公園編
- 河川・海岸・港湾編
- 「人は何を築いてきたか 日本土木史探訪」土木学会 山海堂
- 「建物の見方・しらべ方 近代土木遺産の保存と活用」文化庁歴史的建造物調査研究会 ぎょうせい
- 「景観デザインレポート1.2」
- 「日本の都市環境デザイン1,2,3」
参考サイト
- 土木学会デザイン賞
- 土木学会選奨土木遺産
- 土木学会のサイト(概要)
- 土木学会のサイト(詳細)
- Wikipediaここが一番詳しい
- 国土交通省 景観デザイン規範事例集
- 国土交通省 四国八十八景
- 景観デザイン事例地図(関東・中部・近畿・中国・四国)
- 景観デザイン事例地図(北海道)
- 景観デザイン事例地図(東北)
- 景観デザイン事例地図(九州)
プレゼンテーションの手順とコツ
美しくレイアウトし、精度良く上品に仕上げる技術を身に付けましょう。

Step01
図面、スケッチを描きます。(あとで縮小コピーして張り込むことができるように、大きめに描きます。縮小コピーするとそれだけで、綺麗に見えます。)
スケッチを描くときは、パノラマのつなぎ写真をトレースすると便利です。
Step02
文章をワープロで打ちます。ワープロの機能で文字数を数え、必要な文字数の3倍の文章を作成したあと、無駄な文章を省いて文字数を減らします。
文章には必ず小見出しを付け、全体の構成を考えて書きましょう。
Step03
A3の紙2枚(あるいはA4の紙4枚)をつないで、A2の大きさの紙をつくります。ミスコピーの裏紙などで良いです。A2サイズとは、約60cm×42cmです。
Step04
レイアウトを考え、図面、スケッチを縮小コピーして並べてみます。文章を載せる場所の幅を考え、その幅に収まるようにワープロのマージンを設定してプリントし(文字サイズ:10~12ポイント程度)これも並べてみます。
Step05
タイトル、学籍番号、氏名の場所も考えます。いろいろ並べ替えてみて、レイアウトを決めます。貼って剥がせるテープで仮止めし、中間提出して、TAや教員のアドバイスを受け、修正します。
Step06
レイアウトの寸法に従って、図面とスケッチを仕上げます。
平面図には、スケールと方位を必ず入れてください(いい加減でも良いから、必ず入れる)。平面図に陰を付けると、とても良くなります。
Step07
断面図には、スケール感が分かるように人を必ず描きます。どこの断面か分かるように平面図に表現します。
図面やスケッチは白黒でもカラーでもOKです。
Step08
文章を、レイアウトに従って横幅を指定してプリントします。
タイトル、学籍番号、氏名などもワープロ等で作成します。
Step09
A2サイズの台紙を購入し、各部品を貼り込みます。
定規とカッターナイフを使ってまっすぐに切り張りします。目見当ではダメです。普通の糊で貼ってはいけません。両面テープやペーパーセメントのほうが奇麗に仕上がります。
Step10
完成したら遅刻しないように提出します。
よくある質問と答え
建物を見に行けば良いのですか?
建築デザインの講義ではないので、建築のみを見るのではだめです。建築と周囲の景観が優れた関係を持っている場所ならOKです。同じ理由で、建築のみのスケッチや図面ではNGです。建築と屋外の関係を表現するのはOKです。
どこをスケッチしたら良いですか? どこの断面図を描いたら良いですか?
あなたが言いたいことは何ですか?それを他人に伝えるために、言葉だけでは不十分だと思います。それを補うためにスケッチや図面を描きます。言いたいことが最も良く表現できる場所を描いてください。
文章では何を書いたら良いですか?
だれでも分かる事実のみを書いた評論や、パンフレットなどの内容を写しただけの評論では不十分です。客観的な事実は、ある程度は必要ですが、それに加えて、自分の考えを述べることが重要です。Lecture Classで学んだ内容や専門用語をつかって、自分の考えたことを言葉にしてみましょう。全体の半分ぐらいは自分の考えを述べるべきでしょう。
パンフレットの図面を貼っても良いですか?
パンフレットそのものを貼ってはいけません。トレースしたものを貼るのはOKです。トレースはとても勉強になります。
学籍番号と氏名は表・裏?
表側に表示してください。