画像の幾何変換

 

キーワード

 座標変換

 地上基準点


演習課題


 本講義で幾何変換に使用する画像は,都市計画図です。香美市土佐山田町周辺の都市計画区域を示す地図(1/2500)をイメージスキャナで400DPIで画像化しました( 学外からは,取得できません)。これをまず,ダウンドーロしてください。

Uplanning.jpg(地図画像)

Uplanning_legend.jpg(凡例)


 この画像は,座標情報を持っていないので,これまで使っている地理情報と重ね合わせをすることができません。そこで,幾何補正を行い,画像に地上座標を持たせるような変換を行います。QGISで幾何補正を行うには,「プラグイン」メニューの「Georeferencer」を利用します。

 Georeferencerを起動して,「ファイル」メニューから「ラスタを開く」を選択し,Uplanning.jpgを開きます。すると,座標参照系を定義するよう求めてくるので,今回は,投影座標形として「Transverse Mercator」の「JGD2000 / Japan Plane Rectrangular CS IV 」を選択します。

 その後, 画像上での位置と,それに対応する地図上での位置を座標情報として与える必要があります。その点を基準点(GCP)と呼んでいます。 基準点は,画像から地図上での位置がはっきりと解る橋の中央や交差点の中央を利用します。基準点情報を入力するには,「編集」メニューの「ポイントを追加」により行います。基準点とする位置をクリックすると,地上座標の入力を求められますから,あらかじめ地上座標を調べておいて入力するか,「マップキャンバスより」のボタンを押して,QGISの画面をクリックすることによって入力するかします。基準点は,ヘルマート変換の場合,少なくとも2点必要ですが,それぞれ正確な値を入力しなければ,地図とうまく重ならないので,注意が必要です。今回は,4点以上の基準点を選定して下さい。GCPの入力作業を楽にするため,道路縁と水崖線のデータも合わせて利用しましょう.

    road_edge.zip

    coast.zip



 基準点の入力が終われば,「設定」メニューから「変換の設定」を選択して各種パラメータを入力します。今回は,次のパラメータを入力しましょう。これらの意味については,講義で解説します。

    変換タイプ:ヘルマート

    再サンプリング手法:最近傍

    圧縮方法:NONE

    出力ラスタ:Uplanning_g

    ターゲットSRS:EPSG2446

全てのパラメータを入力したら,「ファイル」メニューから「ジオリファレンシングの開始」を選択して,変換を実行します。

 実行後,GCPテーブルのdxとdyを確認し,全て1ピクセル未満であることを確認してください。精度の悪い基準点があると,1ピクセルを越えますから,そのときは基準点んを修正する必要があります。

    精度良く変換ができれば,Uplanning_gのファイルをQGISで開き,他の地理情報ときっちり重なっているかを確認してください。

 また,基準点の情報も保存しておきましょう,「ジオリファレンサー」の「ファイル」メニューに「名前を付けてGCPポイントを保存」があります。

 一通りの作業が終わったら,今回もQGISの「ファイル」メニューから「プロジェクトの保存」をしておきましょう.


今回の課題は,基準点情報であるGCPポイントファイルをメールに添付して送ってもらいます。ファイル名は「学籍番号.point」としてください。


課題送信先メールアドレス:mstakagi@ugs.kochi-tech.ac.jp

    Subject:GIS演習9

    Contents:

   

○○先生,

○○専攻 ○年 ○○○○です.

地理情報システムの演習課題9について回答します.


GCPポイントファイルを添付します。


<署名>



締め切り:7月10日12時00分

締め切りを過ぎての提出,課題の不備については,減点となります.