はじめに

 

現在,コンピュータを利用した複雑な解析が様々なパッケージソフトによって可能になっている.しかし,研究やプロジェクトを進めるに当たっては,パッケージソフトでは不十分なところは多く,その場合は自らプログラムを構築する必要がある.例えば,エクセルは便利な解析ツールであるが,以下に述べる欠点がある.


    * 繰り返し計算には向かない.

    * 扱えるデータ数に限界がある.

    * 複雑な計算において問題がある場合,問題の発生箇所を見つけることが困難である.


 そこで本講義においては,まずエクセルを用いた計算技法を修得し,その後プログラミング言語としてPHP (PHP is Hypertext Preprocessor) を用いた問題解決の技法について学ぶ.その他の代表的なプログラミング言語として, C, C++, JAVA, Pascal, Fortran, Basicなどがある.情報科学の授業においては,Pascalを勉強したことだろう.しかし何れかの言語について習得していれば,他の言語への移行は,諸君の適用能力の高さからすれば,簡単である.特にPHPは,Pascalに比べて文法の制約が厳しくないので,簡単にプログラムが組める.

 PHPの優れた点は,Webアプリケーションを簡単に作成できる点である.諸君の開発したプログラムは,基本的にWeb上で実行される.このようなプログラムは,JAVAや,CGIを通してプログラムを実行させることなどでも実現可能だが,PHPはWebサーバにインストールされていれば,極めて簡単に作成できる利点を持つ.つまりインタラクティブなWebページを非常に簡単に作成するのにPHPは威力を発揮するのである.

 プログラミングを必要としない仕事は多くあるが,プログラミングを習得することによって,論理的な思考が身につき,問題解決を図る訓練となり,文章表現やレポート作成においても有益であろう.


注意:この授業は,2時限連続してして行います.その代わり,水曜の演習はありません.


配点: 課題点16(各2点),実技点36(各4点),筆記試験50点

実技試験では,メールによるプログラムの提出を求めます.

メールの送受信が可能なようにしておいてください.