• IDRISIでは，すべての色をわずか256色で表現する．モノクロの画像であれば，256階調で十分であるが，カラー画像となると不十分と言わざるをえない．RGB各8bitで表現しているものでさえ，256色に階調を落して表現する．IDRISIの遅れた部分である．

画像とカラーパレット．

• 先にIDRISIは色を256色しか表現できないと述べたが，これは，256個のカラーパレットを持っていることを意味する．
• 画像には様々な種類のものがある．先にも述べたようにモノクロの画像であれば0〜255の階調で表現できるが，この画像が温度を表す値であった場合，モノクロで表現するよりもカラーで青から赤色に変化するような色で見た方が認識しやすい．これを実現するのがカラーパレットである．つまりカラーパレットを使って，ある値をある色で置き換えていくことができる．
• モノクロの1byteの画像であれば256色で完全に対応できるが，浮動小数点をもつ画像や，1byteを越える画像であれば，256色では対応できない．このような場合には，ある一定範囲をこの色で置き換えるという措置をとる．
• IDRISIにはあらかじめ幾つかのカラーパレットが用意されている．Grey256というパレットは，モノクロ256階調のためのカラーパレットである．
• 一方，デジカメで撮られた画像はRGB各8bitの階調で表現される．したがって，16,777,216色の情報を256色に落さなければならない．IDRISIでは，カラーコンポジットという処理を経て256色のカラーパレットを作り，カラーの合成画像を表現する．

• 「Display」メニューの中の「Pallete Workshop」を選択する．すると，データ表示Pallete Workshopのウィンドウが開く．
  • 0から数字が並んでいるが，それが画像の値を意味し，その上にある四角いボックスがカラーパレットそのものと理解してよい．なお，そのままの状態だとすべての値は黒で表現されることを意味する．
  • 変更したいパレットを選択し，色付けを行う．色付けは左下のRed, Green, Blueの輝度をそれぞれ調整することによってこの実の色に仕上げる．
  • この要領で，必要なパレットの数だけ変更していく．
• あらかじめ用意されているカラーパレットに変更を加えることもできる．
  • Pallete Workshopウィンドウの「File:Open」を選択すると，カラーパレット読み込みウィンドウが開く．
  • IDRISIに組み込まれているパレットを利用する場合は，Retrieve file from parmanent libraryをチェック
  • File to open ウィンドウをダブルクリックすると既存のカラーパレットのリストが現れるので，適当なファイルを選択すれば良い．
• カラーパレット編集終了後は，忘れずにカラーパレットを保存しておく．
  • Pallete Workshopウィンドウの「File:save as」を選択すると，カラーパレット保存ウィンドウが開く．
  • Save as ウィンドウ中に適当なパレット名を書き込んで，保存する．