線形計画法


  1. Excelにおいては,ソルバー(線形計画法の一種)という機能を用いて最適値を求めることができる.
  2. なお,ソルバーを使うには,[ツール]メニュー内の[アドイン]をクリックし,[ソルバー]のチェックボックスにマークをしておかなければならない.


ソルバーを用いた最適値の計算

  1. まず,目的関数と制約条件をワークシート上に表現しなければならない.例えば,以下の制約条件のもとで,目的関数5*X1+4*X2が最大となるようなX1とX2の値を求めてみる.
    • X1 +2*X2 ≦ 50
    • X1 +X2 ≦ 30
    • 2*X1 +X2 ≦ 50
    • X1, X2 ≧ 0
  2. 目的関数と制約条件におけるX1とX2の係数行列を書き込む.
  3. 制約条件式及び条件の値を埋め込む(下図参照).
  4. 「ツール」メニューの「ソルバー」を選択する(下図参照).
  5. 目的セルとは目的関数の式の入ったセル($D$4)を指す.これが最大値をとるようにしなければならないので,目標値として最大値のラジオボタンをチェックする.
  6. 変化させるセルとは,X1,X2の値の入るセル($B$3から$C$3をドラッグして選択)を指す.
  7. 制約条件の設定のためには,「追加」ボタンを押して,制約条件式の入ったセルと条件(≦や≧等)とその値の入ったセルを指定する
    • 制約条件式中の$D$5 <= $F$5は,x1+2*X2≦50 を表す.
    • 制約条件式中の$D$9 <= $F$9は,x2≧0 を表す.

  8. 必要な条件を設定後,「実行」ボタンを押せば最適値計算が始まる.
  9. 最適値が見つかり,問題がなければ下図のような窓が開く.
    • X1=20, X2=10のとき目的関数140の最大値となる.
  10. 「感度レポート」を解答とともに表示したい場合は,「感度レポート」の項目をクリックし,「OK」ボタンを押す.
  11. 「感度レポート」とは,変化させる値や制約条件の変化に対して解がどのように敏感に反応しているかを示すレポートである.なお,制約条件が整数の場合は,感度を見ることが出来ない.
    • 限界傾斜は,変化させるセルの値(X1,X2)の単位あたりの増分に対する目的関数の値の増分
    • ラグランジュ乗数は,制約条件式の値の単位あたりの増分に対する目的関数の値の増分


[Back] [Home]