建築環境計画論

2017.02.07

住宅のエネルギー消費量に関する課題発表


 講義は、室内環境と省エネルギーに関する専門的な理解を目標とし、特に室内環境管理およびエネルギー管理にかかる技術や動向について理解することを目的としています。
今回を含め2回の講義で、住宅のエネルギー消費量についての検討結果を、受講者10名による発表とその講評が行われました。

発表の様子1

 検討の一つとして、実家の省エネルギー改修に関する発表が行われました。現状の断熱性能や日射遮蔽性能、および採用されている設備(暖房,冷房,換気,給湯,照明)の仕様をもとに、現時点のエネルギー消費量を算出し、改修メニューを設定してコストパフォーマンスの高い(イニシアルコストの回収年数の短い)技術の組み合わせについて発表されました。


発表の様子2

 意匠系の研究室に所属する学生からは、自分の設計した住宅のエネルギー性能の把握とその改善に関する検討が発表されました。建築的な工夫として庇の大きさについての検討や、開口部(窓)の日射遮蔽性能の検討が行われ、暖房と冷房の綜エネルギー消費量を如何に削減することが可能かに焦点を当てた発表となりました。 

 建築環境系の研究室に所属する学生からは、実在の学生用アパート一棟を対象として、4年間賃貸契約した場合に、家賃と光熱費の総計が最も安くなる室がどの位置にあるかを発表しました。アパートの断熱性能もしっかり調査した上での検討で、他の学生からの質問が多かった発表の一つとなりました。

講評

 発表後に講評を行いました。今回の演習で使用された計算方法は、省エネルギー基準の検討に使用されるプログラムが主でしたが、別の計算ソフトの計算と組み合わせて検討したものもあり、大変充実した発表会となりました。10名それぞれの検討の目的や着眼点が、バラエティに富んでおり、住宅の構造や立地、主開口の方位、築年数などもバラバラで、発表会を聴講した学部学生からも活発な質問がありました。